男性用スーツの市場が縮小する中、大手専門店の間では需要を掘り起こそうと、ネット通販と実際の店舗を連携させたサービスを強化する動きが相次いでいます。
このうち業界最大手で「洋服の青山」を展開する青山商事は、試着や採寸に特化した店を都内に3店舗オープンさせました。
店内には、縦1メートル、横50センチほどの液晶画面があり、利用客は画面に映し出されるネット通販向けの1000万点余りの商品の中から気に入ったものを選んだうえで、店にある見本で着心地を確かめたり、採寸したりすることができます。そして、店で注文してから最短で2日後には、自宅などに商品が届けられるということです。大量の在庫を抱える必要がなく、店の大きさも従来の4分の1で済むため、会社ではこの方式の店舗を増やしていく方針です。
星川敦東京南ブロック長は「新たな店舗では、カップルの買い物客が増え、40代50代にも抵抗感なく受け入れられるようになってきている」と話しています。
また、紳士服大手の「コナカ」も、生地選びや採寸のために1回来店すれば、その後はネット上でデザインや色などを指定してもらい、商品を配送するサービスを40店舗余りで行っています。
カジュアルな服装で働くことができる職場が増え、スーツ市場の縮小が続く中、今後、ネットと実際の店舗を連携させたサービスが広がりそうです。
-- NHK NEWS WEB