ソフトバンクグループの孫正義社長は、傘下のアメリカの携帯電話会社「スプリント」について、将来にわたって経営権を手放さず単独での再建を目指す考えを示しました。
ソフトバンクグループは、4年前に買収したアメリカ第4位の携帯電話会社「スプリント」について、ほかの企業との経営統合も視野に経営の再建を目指してきました。
これについて、孫正義社長は6日の決算発表の会見で、有力な交渉先だったアメリカ第3位の携帯電話会社「TーモバイルUS」との統合に向けた協議を断念したとしたうえで、「世界で最も大きな市場であるアメリカ国内での積極的な投資のためにも、通信インフラの事業を手放すことはできない」と述べました。
そのうえで、「ここ3、4年苦しい環境でも、5年、10年の長期では戦略的に欠かせない企業だ」と述べ、将来にわたって経営権を手放さず単独での再建を目指す考えを示しました。
一方、ソフトバンクグループのことし4月から9月までの中間決算は、売り上げが去年の同じ時期より3%増えて4兆4111億円となりました。
ただ、最終利益は、去年、中国のネット通販最大手「アリババグループ」の株式の一部を売却し、業績を押し上げた反動や、国内の通信事業での値下げ競争による影響などで86%減少し1026億円にとどまりました。
-- NHK NEWS WEB