人手不足の深刻化を背景に業務の効率化につなげようと、外食や小売りの業界ではレジでの現金の取り扱いを減らすキャッシュレス化の動きが相次いでいます。
ファミリーレストラン最大手の「すかいらーく」は、ことし1月から利用客がみずから会計を行う「無人レジ」の導入を進めています。
この無人レジは、利用客が伝票に印刷されたバーコードを機械に読み取らせて会計を行うもので、支払いに使えるのは電子マネーやクレジットカードのみで、現金の支払いはできません。会社によりますと、混雑する昼の時間帯でも会計作業を手早く行うことができ、従業員の負担軽減につながっているということです。
現在、東京など首都圏の23店舗に導入されていますが、今後も広げていく方針です。
飲食店などの情報を提供している「ぐるなび」や「リクルートライフスタイル」では、客が現金を使わずにスマートフォンを使って支払いができるシステムの提供を行っています。
店側はタブレット端末など簡単な設備で利用できるようになるため、個人経営の飲食店でも導入するケースが増えているということです。
また、急速に普及している「ビットコイン」などの仮想通貨で、飲食や買い物の支払いができるシステムの導入も広がり始めています。
小売業界では大手コンビニの「ローソン」が、レジで会計する必要がない自動支払いのシステムの開発を進めています。
このシステムでは、商品に電波で情報を発信する電子タグを取り付けられていて、利用客が商品を持って出口のゲートを通るだけで、電子マネーなどにより支払いを済ますことができます。
会社では、実用化に向けた検証作業を進め、来年2月をめどに次世代型の店舗の案を作りたいとしています。
-- NHK NEWS WEB