経営破綻した旅行会社「てるみくらぶ」の社長らが、銀行からおよそ2億円の融資金をだまし取ったとして逮捕された事件で、この融資を受けた3か月後にも、社長らが同様の手口で銀行からおよそ2億円の追加の融資金を受け取っていたことが警視庁への取材でわかりました。
ことし3月に経営破綻した、東京 渋谷区の旅行会社「てるみくらぶ」の社長、山田千賀子容疑者(67)ら2人は、去年6月から9月にかけて、粉飾した決算書類やうその請求書を銀行に提出し、およそ2億円の融資金をだまし取ったとして詐欺などの疑いで警視庁に逮捕され、9日朝、東京地方検察庁に送られました。
警視庁のこれまでの調べで、「てるみくらぶ」は4年ほど前から経営が悪化し、粉飾決算を繰り返すなど自転車操業を続けていたことがわかっていますが、その後の調べで、融資を受けた3か月後の去年12月にも、社長らが同様の手口で銀行からおよそ2億円の追加の融資金を受け取っていたことが警視庁への取材でわかりました。
警視庁はこれについても詐欺などの疑いがあると見て、捜査しています。
また、警視庁によりますと、融資金は支払いができていなかったツアーの航空機や船のチャーターの代金といった会社の運転資金などに充てていたということで、警視庁は、銀行から不正に融資を引き出して営業を続けていたと見て、さらに詳しい経緯を調べています。
-- NHK NEWS WEB