経営破綻した旅行会社、「てるみくらぶ」の社長らがおよそ2億円の融資金をだまし取ったとして、逮捕された事件で、融資を受けた時期に社長の指示で、支払いが現金一括払いのみを対象にした破格の安さのツアーを販売していたことが、警視庁などへの取材でわかりました。警視庁は、融資金だけでは会社の厳しい資金繰りを解消できず、無理に運転資金を集めようとしていたと見て調べています。
ことし3月に経営破綻した、東京・渋谷区の旅行会社、「てるみくらぶ」の社長、山田千賀子容疑者(67)ら2人は、去年6月から9月にかけて、粉飾した決算書類やうその請求書を銀行に提出し、およそ2億円の融資金をだまし取ったとして、詐欺などの疑いで警視庁に逮捕されました。
警視庁によりますと、調べに対し、2人はおおむね容疑を認めているということです。
その後の調べで、さらに現金を集めようと、融資を受けた時期に社長の指示で支払いが現金一括払いのみを対象にした破格の安さのツアーを販売していたことが、警視庁などへの取材でわかりました。
このツアーは経営破綻する直前まで販売されていて、その安さから大勢の人が申し込みましたが、前払いした代金のほとんどが返金されず、被害の拡大につながったということです。
警視庁は、融資金だけでは会社の厳しい資金繰りを解消できず、無理に運転資金を集めようとしていたと見て調べています。
-- NHK NEWS WEB