預金や株式などで運用している金融資産を各家庭がどれだけ持っているかを見る調査がまとまり、2人以上の世帯では平均1151万円になり、1年前より73万円増えたことがわかりました。
日銀に事務局がある金融広報中央委員会は、生活費に充てる預金などを除いて運用に回している預金や株式など、金融資産の状況を毎年調べています。
ことしは6月から7月にかけて2人以上の家庭3700世帯余りと1人暮らしの2500世帯が回答しました。
このうち世帯主の年齢が平均57歳の2人以上の家庭が運用している預金や株式などの金融資産は1151万円で、去年より73万円増えました。
増えた理由を聞いたところ「定期的な収入が増えた」という答えが最も多く、賃金の上昇のほか共働き世帯が増えていることが背景にあるのではないかということです。
一方、2人以上の家庭では、運用のための「金融資産を保有していない」という答えが31.2%となって過去最高になり、格差の広がりをうかがわせる結果になっています。
また平均年齢44歳の1人暮らしの家庭の金融資産は942万円と去年より120万円増えました。理由としては「収入の増加」のほかに「株価の上昇」をあげる人が目立っています。
金融広報中央委員会は「1人暮らし世帯はリスクのある株式投資に積極的で、株価の上昇の恩恵がより強く及んでいるのではないか」と話しています。
-- NHK NEWS WEB