アメリカのトランプ次期大統領は、大手エネルギー企業、エクソンモービルのCEOのティラーソン氏を新政権の外交を担う国務長官に指名すると発表しましたが、ティラーソン氏のロシアとの関係の深さに議会からは懸念の声も出ていて、承認手続きが難航することも予想されます。
アメリカのトランプ次期大統領は、13日、国務長官にアメリカ最大手のエネルギー企業、エクソンモービルのCEO、ティラーソン氏を指名すると発表しました。
ティラーソン氏は、ロシアで石油事業を手がけ、プーチン大統領とも親交があり、勲章も授与されるなどロシアとの関係が深いことで知られています。
トランプ氏は、過激派組織IS=イスラミックステートの壊滅のためには、ロシアとも協力すべきだという考えを示していて、ティラーソン氏の人脈や経験に期待しているとみられます。
しかし、指名の承認を行うアメリカ議会の上院では、シリアやウクライナ情勢、それに大統領選挙でのサイバー攻撃の問題で、ロシアへの反発が強まっています。
今回の発表を受けて、共和党のルビオ上院議員が声明を出し、「国務長官はアメリカの国益についての明確な感覚が必要だ」と述べるなど、ロシアとの関係が深いティラーソン氏の指名に党内からも懸念の声が上がっていて、承認手続きが難航することも予想されます。
-- NHK NEWS WEB