高度な自動運転の実現に向けた課題などを話し合う国際シンポジウムが都内で開かれ、東京の道路標識や信号、それに建物などを丸ごと再現した仮想空間をコンピューター上に作り出し、実際に都心を走る車の位置情報と組み合わせて、都市全体で自動運転を実現する基盤技術の開発などが報告されました。
このシンポジウムは、高度な自動運転に必要な基盤技術の開発を進める内閣府が開いたものです。
東京・江東区の会場には、アメリカ運輸省やヨーロッパ委員会の担当者など300人余りが参加し、まず松山科学技術担当大臣が「自動走行はもはや夢の技術ではない。乗り越える課題は数多くあるが問題解決に向けて、国際的な協調を進めたい」とあいさつしました。
このあと国から委託を受けた大手電機メーカーの担当者らが東京などの大都市や高速道路で高度な自動運転を実現するための基盤技術となる高精度の3次元地図の整備が進められていることを紹介しました。
この3次元地図は、東京都心の道路標識や信号、それに建物などを丸ごと再現した仮想空間をコンピューター上に作り出し、実際の都市を走る車の位置情報と組み合わせて、都市全体で自動運転を実現しようというものです。
内閣府は、すでに東京・港区の台場や首都高速道路などでこの3次元地図を作製し実証実験を進めていて、3年後の平成32年には、国内のすべての高速道路と自動車専用道路で自動運転の実現を目指したいとしています。
-- NHK NEWS WEB