あんこを白いチョコレートでコーティングした菓子、「かもめの玉子」で知られる、岩手県大船渡市の菓子メーカーが、東日本大震災の津波で失った総本店を再建し、15日、6年8か月ぶりにオープンしました。
大船渡市にある菓子メーカー「さいとう製菓」は、あんこをカステラ生地で包み白いチョコレートでコーティングした、「かもめの玉子」で知られていますが、東日本大震災の津波で事務所や店舗など7つの施設が流されました。
その後、順次、各地に店を再建してきましたが、中心市街地に事業の拠点となる総本店を6年8か月ぶりに再建し、15日オープンしました。
式典で齊藤俊満社長は「多くの支援や励ましを受け再建にこぎ着けました。復興道半ばの大船渡市ににぎわいを生み出したい」とあいさつしました。
オープンした店は1300平方メートルほどの広さで、製造ラインが見学できます。
また、菓子のデコレーションが体験できるコーナーも設けられ、早速親子連れがオリジナルの菓子づくりを楽しんでいました。
訪れた人は「津波で流されて大変な苦労があったと思う。新たにスタートした姿はとてもうれしい」と話していました。
齊藤社長は「多くのお客様の姿を見て涙がこみ上げました。観光の拠点としても市内外の人に楽しんでもらって笑顔になってほしい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB