原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の処分についての説明会で、「NUMO=原子力発電環境整備機構」から委託を受けた会社が、学生に謝礼などを約束して参加を依頼していた問題について、原子力規制委員会の更田委員長は「原子力全体の信頼を損なう行為だ」と述べ、原子力全体に与える影響に懸念を示しました。
この問題は、高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の処分についての説明会で、「NUMO」が広報業務を委託した2次下請けの都内にある会社が、東京や埼玉など5か所の会場に参加した合わせて39人の学生に謝礼やサークル活動への支援を約束して参加を依頼していたものです。
これについて、原子力規制委員会の更田豊志委員長は、15日の記者会見で「原子力の信頼は、規制側や事業者だけが取り戻すのではなく全体で実績を積み上げていくことであり、原子力全体という観点から言えば信頼を損なう行為だ」と述べ、原子力全体に与える影響に懸念を示しました。
そのうえで、更田委員長は「規制委員会や原子力規制庁にその意図がなくても、委託先で問題が起きないとも限らず、業務を丸投げするとリスクが高くなる。人ごとだと思わず気をつけたい」と述べ、同じ様な問題が起きないよう注意していくとしました。
-- NHK NEWS WEB