子どものいじめや自殺などの相談にSNSのLINEを使ったところ、電話よりも大幅に相談件数が増えたことがわかりました。専門家は「SNSは若者にとっていちばん身近なので、相談に活用できるよう対応することが必要だ」と話しています。
この取り組みはSNSのLINEの運営会社と長野県が協力してことし9月から2週間にわたり、中学生と高校生を対象に試験的に実施されました。
その結果、およそ1500人の子どもたちからアクセスがあり、このうち547件の相談に対応したということです。
これは、県の電話による年間の相談件数の2倍に相当するということです。
相談内容は友人関係や学業に関することが半数以上で、中には、いじめや自殺に関する相談もあったということです。
今後、運営会社は自殺などの深刻な相談があった場合に、電話相談に切り替える仕組みなどを整備し、全国に取り組みを広げたいとしています。
相談アドバイザーの京都大学の杉原保史教授は「SNSは若者にとっていちばん身近なツールで相談を受けられるよう対応していくことが必要だ。問題が深刻化する前に芽を摘むことが大切だ」と話していました。
-- NHK NEWS WEB