タックスヘイブン=租税回避地に関する新たな流出文書「パラダイスペーパー」の分析を進めている「ICIJ=国際調査報道ジャーナリスト連合」は17日夜、タックスヘイブンにある法人およそ2万5000社の所有者や株主の名前などをホームページで公開しました。
「パラダイスペーパー」は、北大西洋のバミューダを拠点とする法律事務所などから流出した膨大な量の内部文書で、ドイツの南ドイツ新聞が入手し、ICIJがNHKを含む世界67か国の報道機関や記者と連携して分析を進めています。
ICIJはこれまでの分析で判明したタックスヘイブンなどに設立された法人およそ2万5000社に関する情報を、日本時間の17日午後10時にホームページで公開しました。
公開したのは、バミューダの法律事務所「アップルビー」が設立に関わった法人の役員や実質的な株主の名前や住所などです。日本に関係する個人や企業の名前も1000件余り含まれていて、これまでの分析では、その多くは海外事業を展開するためにタックスヘイブンに子会社を設立している大企業とその社員と見られます。
こうした法人に関する基礎的な情報は多くの国では法人登記などに記載され、一般に公開されていますが、タックスヘイブンでは秘匿されることも多く、税逃れなど不正の温床になっていると国際的に批判されていることから、ICIJは情報を公開することの公益性は高いとしています。
-- NHK NEWS WEB