15日から行われる日ロ首脳会談に向けて、両政府が協議を進めている経済協力プランの中に、極東サハリンのガス田「サハリン2」でガスを液化する新しい施設の建設に向けて協力することなど、複数の大型案件が盛り込まれる見通しとなりました。
日ロ両政府は、15日から行われる首脳会談に向けて、日本側が提案した8項目の経済協力プランに基づき、企業間のプロジェクトの具体化を進めてきました。
関係者によりますと、このうち経済協力の柱となるエネルギーの分野では、「サハリン2」と呼ばれる極東サハリンのガス田で、大手商社の三井物産と三菱商事、それにロシアの政府系ガス会社「ガスプロム」が新しい液化施設の建設に向けて協力することが、経済協力プランに盛り込まれる見通しです。
また、国の独立行政法人のJOGMEC=石油天然ガス・金属鉱物資源機構と、大手商社の丸紅が、ロシアの国営石油会社「ロスネフチ」と油田やガス田の探査で協力することや、日本の複数の大手金融機関が「ガスプロム」に対して協調融資すること、それに、北極圏で計画されているガス田開発で両国企業が協力することなど、大型の案件が盛り込まれる見通しです。
経済協力プランをめぐっては、医療や都市開発などの分野でも、両国の関連する企業が協力に向けた協議を行っていて、平和条約交渉の進展につながるかどうか注目されます。
-- NHK NEWS WEB