中国の王毅外相は22日夜、韓国のカン・ギョンファ(康京和)外相と北京で会談し、アメリカの迎撃ミサイルシステムTHAADの韓国配備について、追加配備を行わないよう改めてけん制するとともに、北朝鮮の核問題については対話と交渉で解決するという立場を確認しました。
中国と韓国の関係は、THAADの韓国への配備をめぐって冷え込みましたが、先月、両国は関係を改善することで合意しました。こうした中、中国の王毅外相は22日夜、北京を訪れている韓国のカン・ギョンファ外相と会談しました。
中国国営の新華社通信によりますと、王外相は、THAADについて「韓国側が追加の配備を行わないことや中国の安全上の利益を損なう意図がないことなどを表明したことを重く見ていて問題を適切に処理するよう望む」と述べて、改めて韓国をけん制しました。
これに対して、カン外相は「韓国企業が直面した困難が解消され、両国間の人的交流が以前のように活発になることを期待している」と述べ、中国に対しTHAADをめぐる経済面での報復措置を完全に終わらせるよう求め、そのうえで、来月予定されているムン・ジェイン(文在寅)大統領の訪中で、関係改善をより確実にすることへの意欲を示しました。
また、北朝鮮の核問題についても意見を交わし、新華社通信は、双方が対話と交渉を通じて解決するという立場を確認したことを伝えています。
-- NHK NEWS WEB