市場の移転問題で、東京都の小池知事は、地元が求めている豊洲市場での観光施設の整備に努力するとしたうえで、業界団体と調整して早期に豊洲市場のオープン日を決定したいという考えを示しました。
豊洲市場のオープン日は、地元の江東区長が今月6日、豊洲市場での観光施設の整備を確定するよう都に求めたことを受けて、決定が先送りされています。
これについて小池知事は記者会見で「市場の移転に向け、江東区の理解や協力をえることが必要であり、築地の『にぎわい』を引き継ぐ観光施設を最優先に整備するよう努力する」と述べました。
一方、ことし6月に築地市場の跡地を「食のテーマパーク」として再開発するという基本方針を示したことについては「築地の歴史を踏まえた一つの考え方を申し上げた。再開発にあたっては、民間企業が主導して進めることになっているが、豊洲市場にできる観光施設との両立や、相乗効果が図れるよう配慮する形で募集する」と述べました。
そのうえで「具体的な移転期日を決定できるよう調整をお願いしたい」と述べ、業界団体と調整して早期に市場のオープン日を決定したいという考えを示しました。
また豊洲市場の安全対策工事の入札で不調が相次いでいることについては、「ご心配をおかけしているが、移転に影響が生じないよう再発注の手続きを進めている。短期間の工事などさまざまな制約があり、予定価格と入札金額のかい離がある。再発注で結論が出ることを期待する」と述べました。
-- NHK NEWS WEB