先週、54年ぶりに噴火したインドネシアのバリ島の火山では、その後も噴火が続いていて、空の便にも影響が広がるなど、年末の観光シーズンを前に基幹産業である観光業が打撃を受けることも、懸念されています。
インドネシア政府の災害対策部門によりますと、バリ島の北東部にある標高3000メートル余りのアグン山では、今月21日に起きた噴火が26日も続いていて、噴煙が火口から最大で4000メートルほどの高さまで上がったということです。
このためインドネシア政府は、周辺の空域で航空機を運航する各国の航空会社に、最大限の警戒を呼びかけています。
また火山灰への警戒から、26日はバリ島とオーストラリアを結ぶ国際線など81便が欠航になったほか、バリ島の東にあるロンボク島の空港が27日朝まで閉鎖されるなど、空の便への影響も広がっています。
今後も火山活動が続けば、多くの住民が避難生活を余儀なくされるうえ、年末の観光シーズンを前に基幹産業である観光業が打撃を受けることも懸念されています。
アグン山が噴火したのは、1963年以来54年ぶりで、当時は活発な火山活動が1年ほど続き、およそ1000人が犠牲になっています。
-- NHK NEWS WEB