ロシア政府が極東地域に開発中の新しい宇宙基地から28日、2度目のロケットの打ち上げを行いましたが、搭載された人工衛星を軌道に乗せることができませんでした。
ロシア国営の宇宙開発公社 ロスコスモスは、28日午後2時41分ごろ、極東のアムール州のボストーチヌイ宇宙基地からソユーズロケットを打ち上げました。
ロケットは、気象衛星など19の人工衛星を載せ、およそ10分後に予定の軌道に到達したとして、ロスコスモスは「打ち上げが成功した」と発表しました。
しかし、その後、搭載されていた人工衛星から予定されていた時間になっても電波を受信することができず、ロスコスモスは28日夜、人工衛星を軌道に乗せることができなかったことを明らかにしました。地元メディアは、打ち上げのためのプログラムの入力に人為的なミスがあった可能性があると伝えています。
人工衛星の中には、日本に研究拠点を置くベンチャー企業 アストロスケールが開発した宇宙ごみを観測する人工衛星も搭載されていました。
今回のロケットが打ち上げられたボストーチヌイ宇宙基地は、ロシア政府が中央アジア、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地に代わる新しい宇宙開発の拠点として建設を進めています。この基地では2023年には、有人宇宙船の打ち上げも計画されていますが、28日の打ち上げで衛星を軌道に乗せられなかったことは、今後に向けて出鼻をくじかれた形となりました。
-- NHK NEWS WEB