成田空港に拠点を置くLCC=格安航空会社「春秋航空日本」が、先月までの半年間で、安全上のトラブルなどを理由に所属するパイロット全体の20%に当たる10人を、乗務停止にしていたことが関係者への取材でわかりました。運航への影響は無いということですが、国土交通省は会社側の管理にも問題があるとして再発防止を求めています。
春秋航空日本は、5年前中国の格安航空会社のグループ会社として設立され、成田を拠点に関西や広島のほか中国の重慶などを結ぶ便を運航しています。
関係者によりますと、会社では先月までの半年間に安全上のトラブルを起こしたなどとして所属するパイロット全体の20%に当たる30代から60代の10人を乗務停止にしたということです。
この中には、ことし5月に佐賀空港で翼の「フラップ」の準備ができていないのに、離陸しようとした機長と副操縦士のほか、先月、成田と新千歳を結ぶ便で飛行計画書が誤っていることに気付かないまま離陸してしまった機長らが含まれているということです。
国土交通省は、会社側の安全管理にも問題があるとして再発防止を求めています。
春秋航空日本によりますと、現在も8人が再訓練を受けているということですが、今のところ運航への影響は無いということです。会社では「皆様にご心配をおかけし、深くおわびします。社員が一丸となり、安全運航に努めます」と話しています。
-- NHK NEWS WEB