中国の通貨・人民元の15日の為替相場は、アメリカの中央銀行に当たるFRB=連邦準備制度理事会が、追加の利上げを決めたことを受けてドルを買って元を売る動きが強まり、元はドルに対して大きく値下がりしておよそ8年6か月ぶりの元安水準となっています。
15日の上海外国為替市場の人民元相場は、アメリカのFRBが、追加の利上げを決め、米中の金利差が縮小したことを受けて、ドルを買って元を売る動きが強まり、元はドルに対して、14日より大きく値下がりして取り引きされています。
中国の中央銀行に当たる中国人民銀行が毎朝、取り引きの目安として発表している基準値も、15日は1ドル=6.9289人民元と14日より0.3%余り引き下げられ、2008年6月以来、およそ8年6か月ぶりの元安水準となっています。
市場関係者は「アメリカの利上げは予想されていたが、今後、利上げのペースが速まるとの見方が広がり、ドルを買う動きが強く、今後も元安傾向が続くとの見方が出ている。急な元安が進めば、資産の目減りを防ぐために人民元建ての資産をドルなどに換えて資金が外国に流出する動きが加速し中国経済に悪影響を与えるおそれもあり、今後の中国当局の対応が注目される」と話しています。
また、上海の株式市場では、人民元安を受けた資金流出への警戒感から銀行などの株に売り注文が出て、代表的な株価指数の15日の終値は14日より0.7%値下がりしました。
-- NHK NEWS WEB