中国で「独身の日」と呼ばれる11月11日にインターネット通販の各社が行ったセールについて、セールの直前に価格をいったん値上げすることで大幅な値引きに見せかけるなど、商品の8割近くが本当の安売りではなかったという報告がまとまりました。
中国では、11月11日を独身の日と呼んで、ネット通販各社が大規模な安売りセールを行っています。中国の消費者協会はネット通販16社の商品を対象に、ことし10月21日から11月21日までの価格の推移を調べた報告を公表しました。
それによりますと、安売りと銘打って発売された539商品のうち、11月11日の価格が最も安かったのは118商品にとどまったということです。388商品は前後の期間と価格が変わらなかったほか、33商品は値上がりしていました。
中には、セールの直前にいったん値上げすることで大幅な値引きを装うケースもあったということで、全体の78.1%に当たる商品は本当の安売りではありませんでした。
中国では、若者層の旺盛な購買力を背景に独身の日のセールが過熱しています。ネット通販会社の中には消費者の関心を引くために、購入量に応じて値引率を変えるなど複雑なルールを取り入れるケースもあり、実際の価格がわかりにくくなっていることも背景にあると見られます。
-- NHK NEWS WEB