1日午前、静岡県富士市の化学工場で爆発があり、64歳の男性作業員が死亡し、11人がけがをしました。この工場では、引火性の薬品を使ってインクの原料となる樹脂を製造していたということで、警察と消防が爆発の原因を詳しく調べています。
1日午前8時半ごろ、静岡県富士市厚原の荒川化学工業の富士工場から、「工場で爆発があった」と消防に通報がありました。
消防車およそ20台が出て消火活動に当たった結果、およそ5時間半後に火は消し止められましたが、警察によりますと、爆発が起きた4階建ての建物の1階部分の焼け跡から協力会社の64歳の男性作業員が遺体で見つかりました。
また消防によりますと、20代から60代までの男性作業員11人がけがをして病院で手当てを受け、このうち3人が顔をやけどするなど大けがをしたということです。
荒川化学工業によりますと、爆発が起きた建物では4階と3階で揮発性のある原料を使ってインクのもととなる樹脂を製造し、2階で樹脂を固めて形を整えたあと、1階で包装作業を行っていたということです。
爆発が起きた当時、1階から2階にかけて5人が、4階では6人がそれぞれ作業をしてけがをしたということで、いずれの階でも火の気はないということです。
また、死亡した男性や重傷の作業員が1階から2階に集中していたことから、これらの階で爆発が起きた可能性があるということです。
現場は、JR新富士駅から北に4キロ余り離れた工場などが立ち並ぶ地域で、爆発に伴って近隣の建物を中心に窓ガラスが割れるなどの被害が出ているということで、富士市などが確認を進めています。
警察と消防は爆発が起きた原因を詳しく調べています。
-- NHK NEWS WEB