繊維・化学大手の東レは、製品の検査データ改ざんが明らかになった子会社の社長が経営責任をとって、1日付けで辞任する人事を発表しました。
東レは今週、子会社の東レハイブリッドコードが、タイヤの補強材などの製品で顧客と決めた強度などの基準を満たしているように検査データを改ざんして出荷していたことを明らかにしました。
この問題で、東レは1日、東レハイブリッドコードが臨時の株主総会を開き、経営責任をとって鈴木信博社長が1日付けで辞任する人事を決めたと発表しました。後任の社長には親会社の東レの部長が就任し、社長を辞任した鈴木氏は今後、常勤の嘱託社員として不正の調査や再発防止策の検討にあたるということです。
一方、同じく検査データの改ざんを明らかにした三菱マテリアルの子会社の三菱電線工業も1日、村田博昭社長を取締役に降格する人事を発表しました。
後任の社長には親会社の三菱マテリアルの役員を充てて、問題への対応を迅速に進めるとしています。
製品の検査データをめぐって相次いだ不正は、企業トップの進退にも波及する形となっています。
-- NHK NEWS WEB