富士フイルムホールディングスは、武田薬品工業の子会社の試薬品メーカーを1500億円余りで買収することを決めたと発表し、成長分野の柱と位置づける医療事業の拡大を図ることになりました。
富士フイルムは、大阪・中央区に本社がある試薬品メーカーの「和光純薬工業」を買収することを決めたと発表しました。
この会社の親会社である武田薬品とそのグループ会社が保有する71%余りのすべての株式を取得するということで、買収総額は1547億円に上る見込みだとしています。
和光純薬は、再生医療に使われる細胞の培養を助ける成分や血液から体内の免疫力を分析する装置の製造などに強みを持つ国内有数のメーカーです。
富士フイルムは、こうした「再生医療」など医療事業を今後の成長分野の柱と位置づけていて、和光純薬の技術を取り込むことで、研究の加速や事業の拡大を図りたいとしています。
会見で、富士フイルムホールディングスの古森重隆会長は「今回の買収は、今後の大きな成長に向けたマイルストーンだ。両社の高度な技術を融合させ、高いシナジーを生み出したい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB