経営不振で債務超過に陥り、東証1部から2部に降格していたシャープは、業績の回復を受けて7日、およそ1年4か月ぶりに東証1部に復帰しました。
7日、東証1部に復帰したシャープは、記念の式典で戴正呉社長らが鐘を打って復帰を祝いました。
シャープは去年3月期のグループ全体の決算で2559億円の巨額の最終赤字を計上し、債務超過に陥ったことを受けて、去年8月、東証1部から2部に降格されました。その後、台湾のホンハイ精密工業からの出資が完了して、債務超過を解消するとともに、ホンハイ出身の戴社長の就任以降、業績は回復に転じ、ことし3月期のグループ全体の決算では、本業のもうけを示す営業損益が3年ぶりに黒字となりました。
こうしたことからシャープはことし6月、東京証券取引所に東証1部への復帰を申請し、審査の結果承認されて、7日から東証1部に復帰しました。シャープが東証1部に復帰するのは、去年8月1日以来およそ1年4か月ぶりです。
シャープとしては、東証1部への復帰で企業の信用力を高め、市場から資金を調達しやすくするとともに、優秀な人材の確保などにつなげ、本格的な成長への転換を印象づけたい狙いもあります。
-- NHK NEWS WEB