熊本市にある血液製剤などのメーカー「化血研」は、国の承認とは異なる方法で血液製剤を製造したなどとして組織の抜本的な見直しを国から求められていましたが、12日、地元の企業連合や東京の製薬会社などが設立する新会社に事業を譲渡する方針を決定しました。
血液製剤やインフルエンザワクチンなどのメーカーで熊本市にある「化血研」=「化学及血清療法研究所」は12日午後、外部の有識者で作る評議員会と内部の理事会を開き、新会社に事業を譲渡する方針を決定しました。
譲渡先の新会社は、熊本県が2%、地元の企業連合が49%、それに東京の製薬会社「MeijiSeikaファルマ」と親会社の明治ホールディングスが49%出資して設立されます。
「化血研」は国の承認とは異なる方法で血液製剤を製造したうえ、組織的に隠蔽を図っていたとして、去年、110日間の業務停止処分を受け、国から組織の抜本的な見直しを求められていました。
事業譲渡によって、これまで財団法人の化血研が担ってきた血液製剤やワクチンの製造は民間の新会社が行うことになり、化血研は今後、主に公益事業にあたるということです。また従業員の雇用は維持され、新会社の本社は熊本市に置くことで合意しているということです。
-- NHK NEWS WEB