千葉県習志野市の幕張新都心で、県が整備し20年以上使われていなかった共同溝と呼ばれるトンネル状の施設を活用して、地下に野菜工場が完成し、13日、公開されました。
野菜工場が完成したのは、千葉県が習志野市の幕張新都心の地下10メートルに整備していた共同溝と呼ばれるトンネル状の施設です。共同溝は、電線や水道管などをまとめて地中に通すための施設で、平成7年に217億円をかけて3.1キロが整備されましたが、企業誘致が進まず、このうち1.3キロが20年以上使われていませんでした。
千葉県が野菜工場として活用する事業者を募集し、企業2社がことし10月から試験栽培を始めました。
工場では、水やりや照明の管理を全自動で行う箱型の栽培装置でレタスなどを栽培し、成長すると地上に運んで収穫します。地下で温度や湿度が一定に保たれるため電気代は通常の野菜工場のおよそ3分の1にまで削減できるということです。
今回は共同溝のうち30メートルを使った試験栽培が行われ、3年後には設備を800メートルまで拡大する計画だということです。
千葉県企業土地管理局の土岐健文副局長は「使われていない施設を有効活用できるのは有意義だと思う。新しい産業の発展に貢献していきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB