航空会社がパイロットを確保できず欠航便が出る事態も起きる中、都内の私立大学が新たにパイロットの養成課程を設けることになり、パイロット養成に向けた取り組みが広がっています。
国内の民間航空では、LCC=格安航空会社の増加や運航路線の拡大などでパイロット不足が深刻化していて、一部の航空会社では欠航が出るなど運航への影響が出始めています。
こうした中、都内にある理工系の私立大学、工学院大学が14日に記者会見を開き、再来年度から新たにパイロットの養成課程を設けることを明らかにしました。
養成コースでは、ヘリコプターや自家用機、航空会社への就職など、パイロットになるための資格が希望に応じて段階的に取得できるようになっていて、年間15人から20人程度の募集を予定しているということです。
パイロットの養成をめぐっては、来年度から私立大学や航空会社が連携して高額な学費負担を軽減する奨学金制度を始める予定で、パイロットの養成に向けた取り組みが広がっています。
工学院大学の佐藤光史学長は「パイロット不足は社会問題だと考えており、大学としてもその解消を担う役割を果たしたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB