リニア中央新幹線の名古屋市内の建設工事の入札をめぐって大手ゼネコン「大林組」が偽計業務妨害の疑いで捜索を受けた事件で、大林組は想定されている工事費をより正確に算定できる設計変更などの情報をJR東海側から事前に聞き出していたことが関係者への取材でわかりました。東京地検特捜部は大林組がこうした情報をもとに不正な受注調整をしていた疑いがあると見て調べています。NHKの取材に対し、大林組の幹部は「設計変更などの情報は入手したが、発注者側との交渉では通常のやり取りで不正にはあたらない」と話しています。
JR東海が発注したリニア中央新幹線の名古屋市内の非常口の新設工事の入札をめぐっては大手ゼネコン「大林組」がほかの企業に受注を見送るよう働きかける不正な受注調整をしていた疑いがあるとして東京地検特捜部は偽計業務妨害の疑いで捜査を進めています。
この工事の入札は、広く参加企業を募り、技術提案や工事費の見積価格などを総合的に評価する方法で行われましたが、大林組は想定されている工事費をより正確に算定できる安全性の基準に関する設計変更などの情報をJR東海の担当社員から複数回にわたって事前に聞き出していたことが関係者への取材でわかりました。
特捜部は大林組がこうした情報をもとに工事の見積価格などを算定し不正な受注調整をしていた疑いがあると見て調べています。
NHKの取材に対し大林組の幹部は「JR東海側から設計変更などの情報は入手したが、発注者側との交渉では通常のやり取りで不正にはあたらない」と話しています。
-- NHK NEWS WEB