車いすで飛行機を利用する際の不安を解消してもらおうと、実際に車いすに乗ったまま飛行機に搭乗する体験会が羽田空港で開かれました。
この体験会は日本航空や旅行会社、それに障害者の支援団体が羽田空港で開き、車いすの利用者や介助者など16人が参加しました。
参加した人たちはまず搭乗に支援が必要な人のためのカウンターがあることや、荷物の預け方、それに、保安検査場をそのまま通過できる木製の車いすの紹介を受けました。
続いて、飛行機への体験搭乗が行われ、参加者は機内の座席まで車いすで移動したあとスタッフに支えられながら席に移り、安定して座れるかや、痛いところがないかなどを確認していました。
参加した33歳の男性は、「座席への乗り換えを不安に思っていましたが、スタッフが要望をよく聞いてくれるので安心できました」と話していました。
日本航空によりますと、車いすで飛行機を利用する人は平成27年度におよそ9万4000人と、高齢化などを背景に5年間で倍増していますが、搭乗の際の不安から利用をためらっている人も多いと見られるということです。
日本航空の本田俊介執行役員は「飛行機に乗れない事情があればそれを取り除いて社会に貢献するとともに、利用者の拡大をビジネスにもつなげていきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB