南米チリで任期満了に伴う大統領選挙の決選投票が行われ、中道右派のピニェラ前大統領が、3年前までの在任中の高い経済成長をアピールしたのが支持されて当選が確実となり、現在、落ち込んでいる経済の立て直しが課題となります。
バチェレ大統領の任期満了に伴う南米チリの大統領選挙は先月、8人が立候補して行われましたが、いずれの候補も当選に必要な過半数の票を得られず、17日、経済界出身の中道右派で、前の大統領のセバスティアン・ピニェラ氏(68)と、今の大統領の後継者で中道左派のアレハンドロ・ギジェル上院議員(64)の2人による決選投票が行われました。
選挙管理委員会によりますと、開票率91%で、ピニェラ氏が54%の票を獲得したのに対して、ギジェル氏は45%にとどまって、ピニェラ氏の当選が確実となりました。
銅が主な輸出産品のチリでは、資源価格の低迷などによりここ数年、経済が落ち込んでいて、今回、2014年までの大統領在任期間中の経済成長をアピールし、企業の法人税の減税やインフラの投資計画を公約に掲げたピニェラ氏の経済手腕に国民の期待が集まった形です。
ピニェラ氏は今後、銅の価格変動に左右されない産業を育成するなど落ち込んだ経済の立て直しが課題となります。
-- NHK NEWS WEB