石油元売り大手の昭和シェル石油との合併に反対している出光興産の創業家側が新たに2%程度の株式を取得したことを明らかにし、株式の保有比率を高め対立姿勢を改めて鮮明にしました。
石油元売り大手の出光興産は、昭和シェル石油との合併協議が大株主である創業家の反対で難航していて、会社側はことし7月に公募増資を行い、その結果、創業家の株式の比率は株主総会で合併を否決できる3分の1を下回りました。
これに対し、創業家側は資産管理会社が18日までに150億円余りを投じて1.91%分の株式を追加で取得したと発表し、保有する株式の比率は合わせて28%を超えたとしています。そのうえで、出光興産と昭和シェル石油との合併について、「創業家の反対の意志にいささかの揺るぎもありません」というコメントを出し、対立姿勢を改めて鮮明にしました。
創業家の株式の比率は引き続き株主総会で合併を否決できる3分の1を下回っていますが、出光興産は「創業家側に賛同を得られるよう引き続き協議を呼びかけていく」としています。
-- NHK NEWS WEB