政府は今年度・平成29年度の補正予算案を固め、待機児童の解消に向けた保育所の整備費や北朝鮮のミサイル開発に対応する新型迎撃ミサイルシステムの費用などとして2兆8900億円余りの歳出を追加することになりました。
それによりますと、待機児童の解消に向けた保育所の整備費や生産性の向上に取り組む中小企業への補助金など政府がかかげる「人づくり革命」と「生産性革命」の費用として、4822億円を盛り込みます。
台風や豪雨による災害の復旧費などとして1兆2567億円を、EU=ヨーロッパ連合とのEPA=経済連携協定に関連した国内の農業対策などとして、3465億円を盛り込みます。
さらに北朝鮮による弾道ミサイルの発射に対応するため、地上配備型の新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の整備に向けた費用も盛り込む方針です。
このほか、借金にあたる国債の返済などのための関連費用として1891億円を計上します。この結果、追加の歳出規模は合わせて2兆8960億円余りとなる見通しです。
財源には、公共事業などに使う建設国債を1兆1848億円発行するほか、低金利で国債の利払い費が想定を下回ったため1兆98億円をまわす方針です。
政府は、この補正予算案を来年度予算案とともに今月22日に閣議決定することにしています。
-- NHK NEWS WEB