大手金属メーカー 三菱マテリアルの子会社による検査データの改ざん問題で、関西電力は運転中の高浜原子力発電所3、4号機と、来年に再稼働する計画の大飯原子力発電所3、4号機で、安全上重要な設備に不正があった部品を使用している可能性があることを原子力規制委員会に報告しました。規制委員会は安全性に問題はないとする関西電力の調査結果を確認することにしています。
大手金属メーカー 三菱マテリアルの子会社は、ゴムや銅などの製品の一部で強度などの検査データを改ざんして出荷していたことを先月、発表しました。
関西電力はそれ以降、問題の製品が使われていないか、運転中の高浜原発3、4号機と、来年3月以降に再稼働する計画の大飯原発3、4号機を調査し、結果を原子力規制委員会に報告しました。
それによりますと、原子炉を覆う格納容器で電線を通す貫通部を塞ぐための部品や、事故の際、原子炉に高圧の水を入れるためのポンプの部品などに、検査データを改ざんする不正があったゴム製品を使用している可能性があるということです。
関西電力は、実際に不正があったか特定できないものの、検査などで健全性を確認しているほか、不具合があれば部品を取り替えることもでき、安全性に問題ないとしているということで、規制委員会は関西電力の調査結果に問題がないか確認するとともに、ほかの電力会社に対しても報告を求めています。
-- NHK NEWS WEB