リニア中央新幹線の建設工事をめぐる談合事件で、大手ゼネコン4社が発注前のどの工事を受注する予定になっているかが具体的に記された一覧表を東京地検特捜部などが押収していたことが、関係者への取材でわかりました。その内容は実際の受注結果とほぼ一致しているということで、特捜部などは4社の談合を裏付ける資料と見て詳しい経緯を調べています。
JR東海などが発注したリニア中央新幹線の建設工事をめぐっては、大林組、鹿島建設、清水建設、大成建設の大手ゼネコン4社が事前に落札業者を決めるなどの談合をしていた疑いがあるとして、東京地検特捜部と公正取引委員会は独占禁止法違反の疑いで各社の本社を捜索するなどして捜査を進めています。
4社は少なくとも3年前に、リニア中央新幹線の建設工事計画が国に認可される前から受注調整に向けた協議を進めていたと見られていますが、特捜部などは大手ゼネコン4社が発注前のどの工事を受注する予定になっているかが具体的に記された一覧表を押収していたことが、関係者への取材でわかりました。
4社の共同企業体はこれまでに発注されたリニア関連の工事のうち、駅の新設工事やトンネル工事など7割近くをほぼ均等に受注していますが、関係者によりますと、一覧表の内容と実際の受注結果はほぼ一致しているということです。
特捜部と公正取引委員会は、4社が巨大プロジェクトの入札で談合を行っていたことを裏付ける資料と見て、詳しい経緯を調べています。
-- NHK NEWS WEB