リニア中央新幹線の建設工事をめぐる談合事件で、大手ゼネコン4社による不正な受注調整は工事の計画段階から行われ、大林組の現職の副社長など役員クラスの幹部らが関わっていた疑いがあることが、関係者への取材でわかりました。東京地検特捜部などは発注前の段階で4社が受注する予定の工事が具体的に記された一覧表をすでに押収していて、巨大プロジェクトの入札の実態解明を進めています。
JR東海などが発注したリニア中央新幹線の建設工事をめぐっては、大林組、鹿島建設、清水建設、大成建設の大手ゼネコン4社が事前に落札業者を決めるなどの談合をしていた疑いがあるとして、東京地検特捜部と公正取引委員会は独占禁止法違反の疑いで各社の本社を捜索するなどして捜査を進めています。
4社による不正な受注調整はリニア中央新幹線の建設工事計画が国に認可される前の段階から行われていたと見られていますが、こうした受注調整の協議には当時の担当者だった大林組の現職の副社長など役員クラスの幹部らが関わっていた疑いがあることが関係者への取材でわかりました。
その後も各社は部長クラスの幹部が窓口になり、受注を希望する工事などについて定期的に協議していたということです。
特捜部と公正取引委員会は、発注前の段階で4社が受注する予定の工事が具体的に記された一覧表をすでに押収していて、巨大プロジェクトの入札の実態解明を進めています。
-- NHK NEWS WEB