大手飲料メーカーのアサヒグループホールディングスは、ヨーロッパのビール事業に巨額の投資を行ったことに伴って海外戦略を見直し、およそ20%を保有する中国の「青島ビール」の株式をおよそ1000億円で中国に拠点を置く投資会社などに売却すると発表しました。
発表によりますと、アサヒグループホールディングスは、現在およそ20%を保有している中国の大手ビールメーカー「青島ビール」の株式を、すべて中国に拠点を置く投資会社などに売却する契約を20日に結んだということです。
売却額は、およそ1060億円で来年3月末に売却が完了する予定です。
アサヒは、平成21年に青島ビールの株式をおよそ600億円で取得し、現地に合弁会社を設立するなどして中国での事業を拡大してきました。
しかし去年、ヨーロッパのビール事業を強化するため、およそ1兆2000億円を投資して、イタリアやオランダなどのビール会社を相次いで買収していて、これに伴って海外戦略を見直した結果、青島ビールの株式を売却することにしたということです。
ただ、中国で販売している「スーパードライ」など自社のブランドのビールは、現地のグループ会社を通じて販売を続けるとしています。
-- NHK NEWS WEB