車輪のついたロボットを使って郵便物や荷物を届ける実証実験が、国内で初めて福島県南相馬市で、21日行われました。
この実証実験は人口減少にともなう労働力不足に対応しようと、日本郵便が大手コンビニエンスストアのローソンや南相馬市などと合同で行いました。21日の実験で使われたのは、東京のベンチャー企業が開発したロボットで、全長1.3メートル、高さ1メートル余りの車体に6つのボックスが取り付けられています。
車輪のついたロボットには走行ルートが登録され、人が歩くくらいの速さで移動しながら、途中、コンビニエンスストアに見立てた地点に立ち寄り、飲み物や食品といった注文の品が積み込まれました。
そして、ロボットが200メートルほど離れた住宅に見立てた2か所に停止すると、住民がスマートフォンをかざしてボックスから郵便物や商品を受け取っていました。
経済産業省によりますと郵便物などの地上の宅配サービスをロボットで行う実証実験は国内で初めてで、実用化に向けては、安全性の向上や公道を走るための法整備などの課題があるということです。
日本郵便の郵便・物流事業企画部の小池信也部長は「労働力不足のなかでも郵便は質の高い全国一律サービスを実現していかなければならない。今後、どのようなエリアで使えるのか検討し、実用化を目指したい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB