日本の企業が中国で資金を調達する手段を広げようと、日本と中国の金融当局が、人民元建ての債券、いわゆる「パンダ債」の発行を認める方向で、最終的な調整を進めていることがわかりました。
「パンダ債」は海外の企業が中国で発行する人民元建ての債券で、日本企業は現地法人が人民元建ての債券を発行したケースはありますが、日本の本社などによる発行は認められていません。
これについて、日本の金融庁と中国の財政省が日本企業に「パンダ債」の発行を認める方向で、最終的な調整を進めていることがわかりました。実現すれば日本企業にとって、人民元で資金を調達する手段が広がって、ビジネスの拡大につながることが期待され、すでに「みずほ銀行」や「三菱東京UFJ銀行」が「パンダ債」の発行を中国の金融当局に申請しているということです。
一方、中国政府にとっては日本企業の投資を呼び込み、金融市場の国際化をアピールする機会になることが期待されるということです。
今回の背景には、このところ進む日中関係の改善に向けた動きがあると見られ、両国の金融当局は22日にも正式に合意する見通しです。
-- NHK NEWS WEB