南西諸島の防衛態勢を強化する一環として、陸上自衛隊の新しい部隊に配備される予定の水陸両用車の多くがアメリカ側の製造の遅れで、来年3月の部隊の新設に間に合わないことになりました。部隊の訓練や教育に影響が出るものと見られます。
この水陸両用車はアメリカ海兵隊が上陸作戦などに使っている「AAV」という車両で、島しょ防衛のためとして来年3月に長崎県佐世保市の駐屯地に新設される、陸上自衛隊の「水陸機動団」に配備されることになっています。
部隊の新設時には30両が配備される予定でしたが、防衛省によりますと、少なくとも7割以上に当たる23両の導入が遅れる見通しになったということです。
部品の不足などでアメリカのメーカーの製造が遅れていることが原因で、来年夏ごろまでに順次、配備される予定だということです。
AAVは20人以上を乗せて船のように浅瀬を進み、そのまま上陸することができる車両で、新設される水陸機動団の中核の装備として最終的には52両導入される予定です。
AAVの多くが部隊の新設に間に合わなくなったことで、訓練や教育に影響が出るものと見られます。
-- NHK NEWS WEB