2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、訪れる人が快適に過ごせるようにする技術の展示会が東京で開かれました。
展示会には大手電機メーカーなど40社が参加しています。
このうち、富士通が開発したIDカードほどの小型の翻訳装置は重さ65グラムで、胸元などに簡単に取りつけられ、英語と中国語に対応しています。会場では実演が行われ、患者役の女性がめまいがするとか、血圧が少し高いなどと中国語で話しかけると、日本語にスムーズに翻訳していました。
また、同じく富士通は聴覚障害者が競技会場で、拍手などの盛り上がりを体感できるよう音を振動で表現できる製品を展示しています。ヘアピンのように髪の毛に取りつけ、頭の皮膚を通じて振動を感じる仕組みです。
さらに、パナソニックはセンサーで衝突を避ける電動の車いすを出展しています。障害物を感知すると自動的に停止します。今は人が操作する必要がありますが、メーカーでは来年度中にも自動運転技術を搭載した製品を羽田空港で実用化したい考えです。
企画したオリンピック・パラリンピック等経済界協議会事務局の村井典昭さんは「2020年に向けて、さまざまな人が輝ける世界にするため取り組んでいきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB