大ヒット中のアニメ映画「君の名は。」には岐阜県飛騨市をイメージした地方の町が登場しますが、飛騨市内に映画館がないことから、地元の人たちの要望に応えて上映会が開かれました。
「君の名は。」は若い男女の切ない恋を描いた作品で、岐阜県飛騨市をイメージした地方の町が映画の中に登場することから、市内の駅や神社には多くの映画ファンが訪れています。
しかし、飛騨市内には映画館がなく、映画を見るには1番近いところでも車で1時間半かけて県境を越えた富山市まで行く必要があります。このため、「映画を見たい」という市民からの要望を受けた市が配給会社に協力を求め、公開中の作品としては異例の上映会が6日、飛騨市文化交流センターで開かれました。
事前に販売されたおよそ2000枚のチケットは完売し、会場では、映画が始まる3時間以上前から並ぶ人の姿も見られました。妻と一緒に訪れた60代の男性は「昨夜は楽しみで眠れませんでした」と話していました。
見終わった人の中には、映画に登場した場所を巡ろうとする人もいて、このうち女子中学生たちのグループは早速、市内の駅や図書館などに向かっていました。中学生の1人は「都会のほうがよいと思っていましたが、この映画を見て、不便だけど自分の町もいいなと思いました」と話していました。
-- NHK NEWS WEB