8年前、北海道・大雪山系のトムラウシ山で登山ツアーのグループが遭難し8人が死亡した事故で、警察は、天候の悪化が予想されたのに登山を強行したことが事故につながったなどとして、引率していた山岳ガイド3人とツアーを企画した旅行会社の元社長の、合わせて4人を近く、業務上過失致死傷の疑いで書類送検する方針を固めました。
8年前の平成21年7月、北海道・大雪山系のトムラウシ山で、東京の旅行会社が企画した登山ツアーに参加した中高年の登山客など18人が悪天候のため遭難し、山岳ガイド1人を含む男女8人が低体温症で死亡しました。
これまで警察は、参加者や旅行会社の関係者から話を聞くなどして、当時のガイドの判断や会社の安全管理体制に問題がなかったかどうか捜査を進めてきました。
その結果、引率していたガイド3人は、天候の悪化が予想され遭難する危険を予見できたにもかかわらず、下山などの検討を怠ってツアーを強行した疑いがあることが捜査関係者への取材でわかりました。
また、ツアーを企画した会社についても、ガイドへの安全教育など事故を防ぐための対策が不十分だった疑いがあるということです。
このため警察は、登山を強行したことが遭難事故につながったなどとして、死亡した1人を含むガイド3人と、旅行会社の58歳の元社長の合わせて4人を近く、業務上過失致死傷の疑いで書類送検する方針です。
-- NHK NEWS WEB