年末年始に特産のフグを家庭で味わってもらおうと、山口県下関市の水産加工会社では、宅配用のフグの出荷がピークを迎えています。
山口県では「福を招く魚」という意味を込めてフグを「フク」と呼んでいて、取扱量が日本一の下関市にある加工会社には、毎年この時期に全国各地から刺身や鍋のセットなどの注文が寄せられます。
下関市彦島西山町の水産加工会社では、30日が出荷のピークで、臨時のアルバイトも含めておよそ30人が作業に追われています。工場では、刺身用のトラフグを薄く切って皿にきれいに盛りつけたり、鍋用の切り身の大きさを測って皿に乗せ、薬味やポン酢と一緒に箱に詰めたりしていました。
この会社では、5000円から5万円台までの商品が販売されていますが、ことしは家族で楽しむ人が多く、4人前のセットが人気だということです。会社では、30日だけで4000セットを出荷するということです。
水産加工会社の青木光海社長は「幸福を呼ぶ魚とされているフグを家庭で囲んで、おいしく食べてほしいです」と話していました。
フグの出荷作業は大みそかの31日まで続き、関東や関西など全国に出荷されるということです。
-- NHK NEWS WEB