世界の自動車メーカーが次世代の技術として自動運転の開発を急いでいますが、ことしはドライバーがハンドルから手を離した状態でも走行が可能な「レベル3」と呼ばれる技術が海外で実用化される見通しです。
自動運転の技術は5つの段階に分類され、このうち実用化されているのは衝突を回避する自動ブレーキや渋滞時に前の車に自動で追従する機能など、ドライバーの運転を支援する「レベル2」までの技術です。
ことしは、次の段階のレベル3の実用化が焦点となっていて、ドイツの「アウディ」は高速道路でドライバーがハンドルから完全に手を離した状態でも走行が可能な車をドイツで発売する方針です。会社によりますと、こうした走行はまだドイツ以外の国では認められておらず、レベル3の実用化は世界で初めてになるということです。
日本ではことし、「日産自動車」が高速道路で自動で車線変更できる車を発売する計画で、レベル2の中でもより高度な技術の実用化に注目が集まりそうです。
政府は、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年までにレベル3以上の自動運転の実現を目指しており、ことしは自動運転時の安全確保や事故が起きた際の責任の在り方など、制度づくりの議論も進められる見通しです。
-- NHK NEWS WEB