3日夜、長崎市の市営住宅の一室で火事があり、この部屋に住む8歳と6歳の兄弟が死亡しました。
3日午後9時半すぎ、長崎市かき道5丁目の長崎市営矢上第3住宅で、3階の部屋に住む会社員の宮本紗貴さん(31)から「火が出て子ども2人が取り残されている」と警察に通報がありました。
駆けつけた消防隊員が浴室に倒れていた長男の由翔くん(8)と、次男の恵翔くん(6)の2人を救助しましたが、いずれも搬送先の病院で死亡しました。
警察によりますと、部屋には宮本さんと亡くなった兄弟の合わせて3人が住んでいて、出火当時、宮本さんは台所にいて、2人の子どもは風呂に入っていたということです。
隣の部屋に住む40代の男性は「夜の9時半ごろにインターホンが鳴り、こんな遅い時間に誰だろうと思って出てみると隣に住む宮本さんだった。顔がすすにまみれて黒くなった状態で、『子どもが風呂場にいるので助けてください』とうろたえていた。助けようと思い、玄関のドアを少し開けたが、あまりの熱と煙で中に入るのは無理でした。2人の子どもは元気がよくて礼儀が正しい子で、うちの子どもともよく遊んでくれました」と話していました。
火が出た市営住宅の隣の棟に住む20代の男性は「『助けて』と叫ぶ声が聞こえ、見てみると部屋から火が上がっていました。風呂場に子どもがいたようで、母親らしき人が『助けて、誰か』と叫んでいました。住宅の屋根をなめるよう燃えていて、火の粉も結構飛んでいたので怖かった」と話していました。
現場はJR長崎駅から東に10キロほど離れた住宅街にあり、警察と消防が出火当時の状況や火事の原因を調べています。
-- NHK NEWS WEB