北九州市の特定危険指定暴力団、工藤会系の組長らが5年前に、あいさつ料などとして大手建設会社側から脅し取った現金800万円について、福岡地方検察庁は犯罪被害を回復するための給付金支給制度に基づいて、被害者側に支給する決定をしました。検察庁によりますと、この制度が暴力団のあいさつ料に関わる事件に適用されるのは異例だということです。
工藤会系の組長は5年前、福岡県行橋市が発注した公共工事をめぐって、下請けに入った建設会社の役員とともにあいさつ料などとして、大手建設会社側から現金を脅し取り、このうち800万円を上納金として受け取った罪に問われ、執行猶予の付いた懲役刑と追徴金800万円の有罪判決が確定しています。
福岡地方検察庁は犯罪被害を回復するための給付金支給制度に基づいて、組長から追徴した800万円を被害者側に支給する決定を4日までに出しました。
決定によりますと、今月29日までに被害者側が申請を行い、必要な手続きが完了すれば支給されるということです。
検察庁によりますと、この制度が暴力団のあいさつ料に関わる事件に適用されるのは異例だということです。
-- NHK NEWS WEB