大手デパートのことしの初売りは、宝飾品などの高額商品や冬物の衣料品の売れ行きが好調だったことから、多くの店舗で去年の売り上げを上回り、堅調な滑り出しとなりました。
各社の発表によりますと、3日までの初売りの売り上げは、「J.フロント リテイリング」がグループ全体で去年と比べて1.2%増加したほか、「エイチ・ツー・オー リテイリング」も大阪市にある旗艦店の「阪急本店」が10%増えました。「そごう・西武」も東京・池袋にある「西武池袋本店」で元日の売り上げが5%増えました。
これは、高級時計や宝飾品など高額商品の売れ行きや、外国人旅行者向けの化粧品などの販売が好調だったことが主な要因です。また、これまで販売が振るわなかった冬物のコートなどの衣料品の売り上げが好調だということです。
「J.フロント リテイリング」の担当者は「デパートの売り上げは厳しい状態が続いていたが、消費が上向いてきていると感じている。企業の賃上げが進めば、個人消費のエンジンもかかってくると思う」と話していました。
一方、売り場面積が去年より縮小した「高島屋」はグループ全体の売り上げが1.8%減少したほか、「三越伊勢丹ホールディングス」は、営業時間を短縮した主力の3店舗の売り上げが去年をやや下回ったということです。
また、大手デパート5社は先月、12月のグループ全体の売り上げを発表し、「エイチ・ツー・オー」が前の年の同じ月を4.8%増加したほか、「J.フロント」が2.9%、「そごう・西武」が1.7%、「高島屋」が0.8%、「三越伊勢丹」が0.5%といずれも前の年を上回りました。
-- NHK NEWS WEB