大豆を原料にしながらも肉のような味や食感を出した、いわゆる大豆ミートの需要が伸びています。健康志向が強まる中、高タンパク・低カロリーなことが人気の理由で、食品メーカーでは開発や販売を強化する動きが相次いでいます。
大豆ミートは、絞って油を抜いた大豆に熱や圧力を加えるなどして作られるもので、タンパク質が豊富な一方で牛や豚などの肉と比べてカロリーが低いのが特徴です。
カップめんの具材などとして使われてきましたが、最近では技術開発が進み味や食感が肉により近づいたこともあって人気が高まり、今後、世界的に需要が伸びると見られています。
日本の食品メーカーも開発や販売に力を入れていて、このうち、みそメーカーのマルコメは、ひき肉のような大豆ミートを開発し、東京・新宿区の飲食店でギョーザの具材に使われています。
もともとは肉を食べないベジタリアン向けのメニューでしたが、カロリー摂取を控えたい一般に人たちからも注文が増えているということです。
マルコメの担当者は「最近は健康やカロリーを気にする人が増えているので、大豆ミートの伸びしろはもっとあると思う」として、今後、取り扱う飲食店を増やしていきたいとしています。
また、食品メーカーの不二製油は、さらなる需要の拡大に向けて、大豆ミートのハンバーグの開発を進めています。
大豆ミートは大きくなるほど肉に近い食感を出すのが難しくなるということで、いくつかの種類の大豆ミートを混ぜ合わせるなどして、大きくてもハンバーグのような食感を再現する試験を重ねていて、ことし中の商品化を目指しています。
不二製油グループ本社の前田裕一最高技術責任者は「ステーキのような大豆ミートの開発も実現したい。市場はまだまだ広がっていくと思う」と話していました。
-- NHK NEWS WEB