アイルランドで24歳の日本人男性が刃物で刺されて死亡した事件で、現場となった町で追悼式が開かれ、大勢の住民たちがふるさとから遠く離れた場所で命を落とした男性の死を悼みました。
この事件は、今月3日、アイルランド北東部のダンドークで、現地の事務用品の販売会社に勤務する佐々木洋介さん(24)が路上で刃物で刺され、死亡したものです。
現場となった人口およそ4万の町では、8日夜、大勢の住民が参加して追悼式が開かれ、式の冒頭で家族のメッセージが読み上げられました。
この中で、家族は語学を学ぶ予定でアイルランドに渡った佐々木さんが人々の優しさに触れてこの町で働くことを決めたことを明かしたうえで、「息子は生前、ダンドークの人たちは温かく、この町が大好きだと話していました。二度と悲劇が起きないことを願っています」と訴えました。
集まった住民たちはろうそくに火をともして男性の死を悼み、参加した女性は「このような事件に巻き込まれるなんて家族はどれほど無念でしょう」と涙ながらに話していました。
この事件では18歳の男が拘束され、殺人の疑いで訴追されていますが、犯行の動機や背景は明らかになっていません。
-- NHK NEWS WEB