経団連はことし5月に任期を終える榊原会長の後任に、大手電機メーカー「日立製作所」の中西宏明会長を起用する人事を内定しました。
これは経団連の榊原会長が記者会見して明らかにしたもので、9日開いた会長と副会長による会議で、後任に「日立製作所」の中西宏明会長を起用する人事を報告し、了承されました。
経団連の次期会長に内定した中西氏は昭和21年生まれの71歳。平成20年度に7800億円を超える巨額の赤字を計上し危機的な状況に陥った日立の再建に携わり、社長時代にテレビの自主生産をやめたりインフラ部門を強化したりするなど「選択と集中」を進めてV字回復を果たしました。
経団連では現在、副会長で、政府の成長戦略を検討する「未来投資会議」の委員を務めるなど、安倍政権との距離が近いことも会長への就任を後押ししました。
榊原会長は、中西氏を選んだ理由について、「日本を代表する企業の経営者であり、卓越した経営手腕と豊富な海外経験に加え、政府に対しても経済界を代表して活発に活動してもらっており、次期会長に最もふさわしい方として推薦した」と述べました。
中西氏はことし5月末に開かれる経団連の総会を経て正式に会長に就任することになります。
-- NHK NEWS WEB